2012.05.27 【八景島駅山行反省会と称名寺】
公開日:
:
最終更新日:2013/03/20
東ハイ山行
八景島山行反省会と称名寺

称名寺庭園17:10
称名寺庭園
称名寺の庭園は、元亨(げんこう)三年(1323)に描かれた重文「称名寺絵図並結界記(けっかいき)」によって、伽藍の配置と共に完成時の姿を知ることができます。 庭園は、金沢貞顕(さだあき)の時代の文保三年(1319)から、翌年の元応二年にかけて造られました。 作庭には性一(しょういつ)法師が携わり、青嶋石を使用した90数個の景石を、中島や池の周囲に大量の白砂と共に配置することなどを指示し、その満々と水が注がれた苑池には貞顕から贈られた水鳥が放され、ここに伽藍の美観の要とされる浄土庭園の完成が見られました。
苑池は金堂の前池として、浄土思想の荘厳のために設けられたもので、南の仁王門を入り、池を東西に二分するように中島に架かる反橋と平橋を渡って金堂に達するようになっています。 このような配置は、平安時代中期以降盛んになった、浄土曼荼羅(まんだら)の構図に基づき造られた浄土庭園の系列にあるもので、称名寺の庭園は、時代的に浄土庭園の基本的な形態を残す最後のものとして、庭園史上高い評価を得ております。

称名寺金堂
称名寺は鎌倉時代に北条実時が開いたのがはじまりといわれ、現在の姿は、昭和62年に当時の浄土庭園を復元してつくられたものです。金沢八景では「称名晩鐘」とうたわれていますが、現在はその鐘の音はふだんはきくことができず、大晦日の除夜の鐘のときだけ使用されています(現在朝晩6時に鳴らされる鐘は、すぐ近くの薬王寺のものです)。お正月には初詣ででにぎわい、春には桜の花見が、秋にはぎんなんひろいができ、彼岸花がきれいに咲いています。最近は、季節ごとにライトアップや薪能、伽藍DOなどのイベントも開催されています。また、10月には称名寺芸術祭が盛大に行われます。境内の池にはあひる、こい、亀などがいて、とくに最近増えているように感じられますが、むかしつかまえていたザリガニは最近はみかけません。以前は節分に豆まきが行われていましたが、これもいつからかなくなってしまいました。裏山は「称名寺市民の森」として整備され、軽いハイキングができます。また、境内のトンネルをぬけると神奈川県立金沢文庫へと続いています。
国指定史跡 称名寺境内 称名寺は、金沢山称名寺と号し、真言律宗の別格本山として西大寺末の律院で、本尊には木造弥勒菩薩立像(鎌倉時代、重要文化財)が安置されています。
本寺は、金沢北条氏一門の菩提寺で、草創の時期は明らかにしていませんが、正嘉二年(1258)、金沢氏の祖と称されている北条実時(1224-1276)が、六浦荘金沢の居館内に営んだ持仏堂から発したと推定されています。
その後、称名寺の基礎が定まるとともに伽藍の整備が着手され、実時の子、顕時(1248-1301)の時代には、弥勒堂、護摩堂、三重塔などが建立され、さらに顕時の子、貞顕(1278-1333)は伽藍の再造営を行い、元亨三年(1323)には、苑池を中心として弥勒来迎板絵(重要文化財)に荘厳された金堂を初め、講堂、仁王門など、七堂伽藍を備えた壮麗な浄土曼荼羅にもとづく伽藍を完成させました。 しかし、元弘三年(1333)、北条氏の滅亡により鎌倉幕府の崩壊を契機として伽藍の維持が困難となり、江戸時代に入ると創建当事の堂塔の姿を失いました。 大正十一年、称名寺の内界である中心区域が国指定を受け、更に、昭和四七年、境内背後の丘陵を含めた範囲が指定されるとともに、昭和六二年には、庭園苑池の保存整備事業が行われました。


金沢文庫駅17:53今日の日程終了
称名寺
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